ステンレスアクセサリーは金属アレルギーを持っている人でも着けられる？

 

真鍮、金、銀。その他にもたくさんの金属の種類があります。

アクセサリーの値段は使用されている金属によって大きく変わってきます。

同じデザインでも桁が一つ違うぐらい値段が異なる場合もあり、二度見をした経験がある方も少なくないはず。

多くの金属の中で、ステンレスという金属が今注目を浴びています。

その理由の一つに金属アレルギーを持っている方でも着けやすいという特徴があります。

人によってはステンレスでも炎症が起こってします方もいるので、心配な方は医療機関で行っているパッチテストなどでアレルギー検査を受けることをお勧めします。

 

自分も軽くではありますが金属アレルギーで皮膚が痒くなったり赤くなったりした経験があり、真鍮やニッケルの入ったアクセサリーを避けてきました。

ですが、アレルギー反応が起こりにくいと言われている18金や純金、プラチナのアクセサリーは高価なのであまり手が出ませんでした。

 

そこで目を付けたのがステンレスです。

ステンレスアクセサリーはチープなイメージがあり、あまり注目していませんでしたが実際に幾つかのブランドの物を購入し着用してみるとその魅力にハマりました。

今回は、そんなステンレスという金属を深掘りしていきたいと思います。

 

ステンレスという金属

調べ物をしていると、どのような分野にも「協会」が存在するのだと改めて知ります。

今回は勿論、「ステンレス協会」に登場してもらいましょう。

彼らのホームページに載っているステンレスの定義を引用します。

 

ステンレスは英語でstainless steelと言い、直訳すればステンレス鋼となり、これが日本での正式名称となります。stainlessとは「さびない」と言う意味です。厳密には「さびにくい」という意味も含まれます。

そして、ここからは化学のお勉強。

 

ステンレスは鉄（Fe)を主成分（50％以上）とし、クロム（Cr）を10.5％以上含むさびにくい合金

 

難しく考えないでとりあえずこの二つの成分を覚えておいて下さい。なぜ錆びにくいかという説明につながります！

 

またまた、ステンレス協会さんに登場してもらいましょう。

 

鉄にクロムを添加していくとだんだんとさびにくくなっていきます。10.5%以上のクロムを添加し非常にさびにくくなったものをステンレス鋼といいます。ステンレス鋼は耐食性以外にも 耐熱性・加工性・強度など優れた特性を備えています。意匠性にも優れ、メンテナンスが容易であることも大きな特徴です。

 

錆びにくいという特徴は、アクセサリーにとって重要なポイントです。真鍮やシルバーのアクセサリーを持っている方は経験があると思いますが、放っておくと錆びて変色します。シルバーアクセサリーはとても人気がありカッコいいのですが、メンテナンスが大変なイメージがあります。そして、結構お値段がしますよね。

その点、ステンレスはメンテナンスが殆どいらないし頑丈なので壊れにくいです。

 

個人的にとても面白いと思ったので、もう少しだけ化学のお話をさせて下さい。興味がない方はスキップしてね。

 

鉄にクロムを添加するとクロムが酸素と結合して鋼の表面に薄い保護皮膜 (不動態皮膜)を生成します。この不動態皮膜がさびの進行を防ぎます。またこの不動態皮膜は100万分の3mm程度のごく薄いものですが、大変強靭で、一度こわれても、周囲に酸素があれば自動的に再生する機能をもっています。

難しい言葉がたくさん出てきましたね。

簡単に要約すると、クロムってやつと酵素ってやつが出会うことにより強靭な膜が出来上がり、そのクロムの量が10.5％以上含まれていると錆びにくくなる。そして、その膜が壊れても再生する能力を持っているって事ですね。すごい金属だ！

 

調べてみると、とても興味深い金属でしたので基本情報だけで長くなってしまいました。

シリーズ化してステンレスについて深掘りしていこうと思いますのでお楽しみに！

 

第二回はステンレスの基礎情報を知った上で、なぜステレンレスはアレルギー反応が出にくいのか。そして、そもそも金属アレルギーとは？などについてお話しできればと思います。